気候変動は、今日の企業や社会が直面している最も重要で緊急の課題の1つです。科学的根拠は明確で、影響は重大であり、行動は必要不可欠です。 

HPは、気候変動に対して行動を起こすことは当社の責任であり、それが当社のビジネスの長期的な成功に不可欠であると考えています。そのため、バリューチェーン全体で環境への影響の低減に取り組んでいます。HPは、これらの取り組みを支えるため、再生可能電力に投資し、公開した (目標)と科学的根拠に基づく温室効果ガス (GHG) 排出量の削減目標を設定し、透過性をもって進捗状況を報告しています。   

当社の狙いは、より循環型で低炭素の経済のために当社のビジネス全体を変革し、最もサステナブルな製品およびサービスポートフォリオをお客様に提供して、より少ない環境負荷でより多くのことを達成できるようにすることです。HPの取り組みに含まれているのは、できる限り長期にわたり最も価値が高い状態で材料を使用し続けるようなソリューションを開発し、製品で使用されている材料が使用後に適切に再利用されるようにし、商取引的な製品の販売からサービスモデルにシフトすることです。 

HP製品の材料、製造、輸送、および使用は、バリューチェーンのカーボンフットプリントの98%を占めています。当社のポートフォリオ全体にサステナブルデザインの原則を適用することは、より良いパフォーマンスをお客様に提供し、地球、人々、および地域社会に世界中で利益をもたらしながら、フットプリントを削減する鍵となります。

HPは、サステナビリティスコアカードを通じて、生産サプライヤーの要件を設定しています。2018年に、サステナビリティスコアカードは、支出ベースで生産サプライヤーのほぼ60%に適用されました。継続的な改善を促進するため、当社は定期的に、期待される成果のレベルを高めています。2018年には、GHG排出量、エネルギー消費、および再生可能エネルギーの使用などの主要な環境情報の、透明性のある報告だけではなく、科学的根拠を持つGHG排出量削減目標と、GHG排出量のサードパーティによる検証を含めるように、サプライヤーの環境管理基準を更新しました。2019年には、サプライチェーンへの関与をさらに拡大するために、スコアカードプロセスにサプライヤーを追加しています。 

2018年に、CDPの支援によりウェビナーを実施し、気候科学、科学的根拠を持つ目標、およびこの分野での当社の期待について、サプライヤーへ伝えました。当社は、他のいくつかのテクノロジー企業と協力して、GHG排出量に関連する変更を含む、責任ある企業同盟 (RBA) の行動規範への環境的な変更をサプライヤーが理解できるように、1日のトレーニングも開催しました。

当社は天然資源防衛評議会 (NRDC)、中国標準化研究院、現地機関、および蘇州のサプライヤーと協力して、2018年に戦略的エネルギー管理プログラムの3年間のパイロットを完了しました。このイニシアティブによってサプライヤーと協力し、サプライヤーの業務、テクノロジー、継続的改善プロセス、およびエネルギー管理全体を強化し、中国の幅広いIT部門にわたる施設エネルギー管理のベストプラクティスおよび国内ガイドラインを確立しています。このプログラムの2つのHPサプライヤーは、合計で年間7,000トンを超えるCO2e排出量、50万立方メートルの水、および100万ドル以上の削減を報告しました。

BSR、世界資源研究所、およびWWFなどのNGOと共同で導入された、HPのエネルギー効率プログラム (EEP) により、サプライヤーの能力構築、エネルギー効率の改善方法の特定、再生可能エネルギーの利用推進を支援しています。2010年以降、これらのプログラムの参加者は、2018年の700万ドルを含め、電気料金だけで累積9,800万ドルを削減しています。

当社は製品輸送サプライヤーに対して、Global Logistics Emissions Councilで2016年に開発を支援したGlobal Logistics Emissions Frameworkを使用することを、排出量の計算を標準化するために要求しています。業界を超えて進捗を推進するため、当社はクリーン・カーゴ・ワーキンググループ、グリーン・フレイト・アジア、国際航空輸送協会、United Nations Climate & Clean Air Coalition、米国環境保護局 (EPA) SmartWayプログラムと協力しています。米国およびカナダでトラックにより出荷される製品は100%、SmartWayパートナーを継続的に使用しています。このプログラムは、道路の輸送効率を改善し、GHG排出を削減します。

製品の使用中に消費されるエネルギーは、当社のカーボンフットプリントおよびウォーターフットプリントに最も影響を与える要素の1つです。当社では複数の測定基準を使用して進捗状況を評価し、改善を推進しています。2010年以降、ソフトウェアが必要とする電力は一般的に増加していますが、HPのパーソナルシステム製品のエネルギー消費量は平均で44%減少しました。この値には、デスクトップでのエネルギー消費量の平均削減率47%、ノートPCでの34%、およびワークステーションでの30%が含まれています1。この期間、HP LaserJetポートフォリオのエネルギー消費量も平均で56%削減され2、HPインクジェットポートフォリオのエネルギー消費量も平均で20%削減されました3

2018年の主な推進要因を以下に示します。

  • ·       パーソナルシステム: より効率的なCPUと電源、およびスモールフォームファクターデスクトップへのシフトなどの継続的な設計の改善により、デスクトップ、ノートPC、およびワークステーションの一般的なエネルギー消費の継続的な削減に貢献しました。
  • ·       プリンティング:当社は、LaserJet製品のエネルギー効率を、継続的に改善しています。www.hp.com/go/reportにある『HP Sustainable Impact Report』116ページの「Home and office printing」セクションを参照してください。2018年のその他の要因には、LaserJetとインクジェットの電力使用量データの改善、より効率的なモデルへのインクジェットプリンターポートフォリオミックスのシフト、両面印刷速度が速いPageWide Web Pressの出荷数増加などがあります。

HPでは当社の原材料戦略に従って、生産と消費の循環モデルを推進し、原材料を効率的かつ責任を持って使用し、可能な限り長期間使用し、サービス終了時に製品をリサイクルおよびリユースしています。HPは、根源からプラスチック汚染を排除する、エレン・マッカーサー財団の新プラスチック経済グローバル・コミットメントの署名企業です。このフレームワークの3つの主要な原則 (排除、革新、および循環) は、製品の原材料使用、紙、および梱包資材に対する当社のアプローチを支えています。

当社は、回収された原材料のサプライヤーであり、かつユーザーでもあります。リサイクル材およびリサイクル可能な材料を、新しいHP製品にさらに取り入れています。これは、世界中の回収原材料市場の発展を加速させ、循環型経済に向けた進展を支援します。

当社では、HPプラネットパートナーズ回収プログラムからリサイクルされたさまざまなプラスチックを使用して、新しいHPインクおよびトナーカートリッジを製造しています。2018年にHPが製造したHPインクおよびトナーカートリッジは42億個を超え、それによる再生プラスチックの使用量は累計10万7,000トンを超えています。これにより、8億3,000万個のHPカートリッジ、およそ1億100万本の洋服ハンガー、43億7,000万本の使用済みペットボトルが埋め立て廃棄されずに済み、むしろアップサイクリングによりこれらの材料が継続的に使用されています。

当社のパーソナルシステムおよびプリンターには再生プラスチック (RCP) を引き続き使用しており、2018年の使用量は合計1万3,150トンです。

当社は、販売する用紙の原材料を責任を持って調達し、用紙のより効率的な使用を促進し、製紙業界全体で協力してベストプラクティスを促進することにより、お客様がよりサステナブルな印刷を行うことができるように支援します。当社の業務ではこれらの原則を、IT企業としては初めて公開した森林政策である、HPの環境にやさしい用紙に関する指針を介して適用しています。当社はサプライヤーおよびライセンシーに、提供する紙および梱包資材に対してこのポリシーに従うことを要求しています。

HPは引き続き、森林管理協議会® (FSC®) 認証を取得したパルプを利用可能な限り選択します。当社の紙ポリシーを満たしている場合は、PEFC森林認証プログラムや、関連する国家認証制度を利用することもあります。当社は、WWFの世界森林貿易ネットワーク (GFTN) – 北米、FSC、およびサプライヤーと協力して、バージンパルプの調達元を特定し、認証済みパルプの量を増やしています。

HP製品によってお客様が使用している紙は、当社のカーボンフットプリントの約21%、ウォーターフットプリントの35%を占めています。当社はお客様がより責任を持って印刷できるように、用紙の使用を最適化するプリンターおよびソフトウェアを設計し、多くのプリンティングフリートをデフォルトで両面印刷にし、廃棄される用紙をHPマネージドプリントサービスによって削減し、紙の脱インクのためのソリューションを開発することによって紙のリサイクル性を高めています。 

2016年以降、HPブランド紙は認証を取得したリサイクル原材料のみから製造されているため、その森林伐採ゼロ目標は達成されました4。2018年には、HPブランド紙のFSC認証パルプの量が、重量ベースで55%を超え続けています。

気候に対する戦略および共同作業の詳細については、www.hp.com/go/reportにある『HP Sustainable Impact Report』を参照してください。

1 HP製品の平均エネルギー消費量は、2010年~2018年の間で、総出荷製品台数のうち、台数の多い製品ラインを代表として使用し、毎年推定した値です。台数の多いパーソナルシステム製品には、ノートPC、デスクトップコンピューター、タブレット、オールインワン、ワークステーション、シンクライアント、ディスプレイが含まれます。 

2 HP製品の平均エネルギー消費量 (ENERGY STAR®プログラムの標準消費電力量 (TEC) に基づくは、2010年~2018年の間で、総出荷製品台数のうち、台数の多い製品ラインを代表として使用し、毎年推定した値です。

3 新たに製造されたHP製品の平均エネルギー消費量 (スリープモードの電力に基づくは、2010年~2018年の間で、総出荷製品台数のうち、台数の多い製品ラインを代表として使用し、毎年推定した値です。台数の多い製品ラインには、HPインクジェットプリンターが含まれますが、PageWideインクジェットプリンターおよび大判プリンターは含まれません。

4 トン数ベースで2%未満の紙には認証済みと表示されていませんが、認証されたパルプから製造されています。紙製品の再生パルプは、FSCの認証値に含まれています。